雲泥2は固い物質のセラミック(陶器)とゲル状物質とのハイブリッド構造のインシュレータです。
陶器は振動伝達の速度と強度から選びました。
雲泥2の形状は、上から見ると歪な直角定規のようですが、共振を避けるために正確な二等辺三角形ではありません。天辺は大きめの曲面になっており、点接触を目指しました。
あえて「全て手作り」にこだわって原型を作ったのは、単純な数式で表現できる形では共振を避けるのが難しいからです。
直角に近い三角形は、SPなど機器の四隅ギリギリに置ける形としました。
このように雲泥2は、物質と物質との境界面で起こる物理現象を利用して振動を遮断しています。
物性に頼らない方式で振動の減衰を行うので、振動遮断性能が高いまま、音へのカブリを殆ど無くすという、両立し難い性能を同時に実現することができました。
Ge3のインシュレータは幾つかあり、初代は「菱餅」と言う名で粉体浮上の原理を利用しました。
当時世間では浮上式のインシュレータが人気で、中でも磁気浮上式は注目されていました。
しかしGe3では「浮上と言っても見えない“何か”に乗って浮いるように見えるだけで、その“何か”の音が聞こえて、且つ不安定」を感じ、本当の浮上として粉体浮上方式のインシュレータを作りました。
粉体浮上方式は物理現象に詳しい一部のマニアに注目されました、音的にも高い評価を得ましたが、一般的には「何処が浮上しているの?」と理解されず浮上していないと揶揄されたものです。^^;
しかし、SPが音の振動で回ってしまう現象が起こる唯一の粉体浮上方式でした。(笑)
2世代目「礎」は「振動をゲル素材で減衰させ、その弱った振動も全反射の原理で閉じ込める」という全反射を利用したモノになりました。
素材の持つ減衰性を利用したインシュレータと比較して物理現象を利用したインシュレータは振動の遮断性能が高いことと、音への影響が非常に少ないことが大きな特徴です。
物性ではなく物理現象を利用するという、Ge3の方向性がこの辺りから決まりました。
3世代目「雲泥」は、礎と同じ全反射を利用していますが、決定的に違うのは全反射を全反射で包み込み、それを限りなく繰り返すところです。
この無限ループのような仕組みは、振動のブラックホールと言えます。その圧倒的な振動の遮断性能は音として殆どの方にも確認していただけます。従来のものを遙かに超える性能差は、聞けば即座に判るが故に「雲泥」と言う名になりました。
そして4世代目「雲泥2」は、先代の持つ「圧倒的な静寂感と情報量」「風のように軽い低音」「地に足が着いた安心感」「存在感、密度感、実在感」等々、 全てを引き継ぎつつ、使いやすいコンパクトさ&適正なコストを実現することが出来ました。
どうぞ雲泥2で新・旧譜問わず、新しい音楽をお楽しみ下さい。
雲泥2は3個または4個での利用がお勧めです。重い機器には4個以上使っても問題ありません。
写真はインシュレータをCD PLAYERに使用使用している例です。写真では礎を使っていますが雲泥2でも同様にお使いください。
そもそも機器に付いている足はインシュレーター的役割は期待できないものが多く、足以外の固い所に「雲泥2」が当たるように使って下さい。機器に雲泥2を使うと「振動によって音が濁っている」コトが、即、判って頂けます。
すべって転びやすいので、こんな使い方もあります。
他のGe3製品にも共通することですが、雲泥2を設置した直後は低音が何処かに行ってしまったかのように減少して聞こえる事があります。
これは雲泥2が作る環境に機器が慣れてくると帰ってきます。
Ge3ではこれをトレーニング期間と呼び、一般的なエージングとは異なります。
低音はトレーニングが終了すると必ず帰ってきます。
装置によっては戻ってくるまでに3日以上掛かる場合もありますが、必ず戻ってきます。
頑固な機器ほどトレーニングに時間が掛かります。
2〜3週間と言う強者もありますが、そんな機器は滅多にありません。
低音がどこかへ行った時は不安で不安で仕方がないと思いますが、急がずに待ってやってください。
我慢して聞いていると音がどんどん変化して、しばらくすれば、「フッ」という軽い風のような本物の低音となって必ず帰ってきます。
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